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技術講座 遺伝子
病理標本を用いたDNAシークエンスの方法と実際
著者: 北澤荘平1 近藤武史23 中川みく1 藤石琴1 原口竜摩1 北澤理子12
所属機関: 1愛媛大学大学院医学系研究科分子病理学分野 2神戸大学大学院医学研究科分子病理診断学分野 3神戸大学大学院医学研究科法医学分野
ページ範囲:P.24 - P.29
文献購入ページに移動20世紀後半に30億ドルをかけたヒトゲノムプロジェクトが終了し,現在,「1,000ドルゲノムプロジェクト」が順調に進行している.これは,より速く,より安く,より高精度に解析できる次世代型のシークエンサーが汎用化され,30億塩基対にも及ぶヒトの全ゲノムを,個人レベルで支払い可能な金額で解析するという試みである1).1953年のワトソン,クリックなどによるDNA2重螺旋構造の報告以来,急速に分子生物学が発展し,ついに一般の病院検査室レベルでDNAのシークエンス,塩基配列検査が実用化する時代の到来が近いことを意味している.このような時代を迎えた今,病理標本を用いたDNAシークエンスも,診断,治療の適応,個体識別などさまざまな応用が期待されている.
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