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増刊号 この検査データを読めますか?―検査値から病態を探る Ⅴ アレルギー・膠原病疾患
3 発熱に伴う四肢体幹の紅斑を生じ,フェリチンが異常高値を示した25歳の女性《成人スティル病》
著者: 山口正雄1 川畑仁人2
所属機関: 1帝京大学医学部呼吸器・アレルギー内科 2東京大学医学部アレルギー・リウマチ内科
ページ範囲:P.1065 - P.1070
文献購入ページに移動25歳の女性.39~40℃の発熱,四肢体幹の紅斑,咽頭痛,関節痛を主訴に来院した.
現病歴:以前から発熱と関節痛がときどき生じて当院に通院していた.入院の2週間前から,特に誘因なく咽頭痛と39~40℃の発熱が出現した.発熱は1日のなかでも変化があり,日中に高熱が出るものの夜には自然と解熱し,体力の消耗はそれほど強くなかった.発熱時には多関節痛だけでなく,今までにはみられなかった四肢体幹の紅斑を伴うようになった.感染症を疑われて抗菌薬投与を受けたが症状の改善はみられず,成人スティル(Still)病が疑われ,入院の1週間前からプレドニゾロン(prednisolone,PSL)30mgを開始された.しかし,発熱は軽減せず,来院当日に当科入院となった.
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