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増刊号 この検査データを読めますか?―検査値から病態を探る Ⅴ アレルギー・膠原病疾患
4 若年性関節リウマチの経過中,蛋白尿,下痢を呈した28歳の女性《全身性アミロイドーシス》
著者: 山田俊幸1 奥田恭章2
所属機関: 1自治医科大学臨床検査部 2道後温泉病院リウマチセンター内科
ページ範囲:P.1071 - P.1075
文献購入ページに移動28歳の女性.14歳で若年性関節リウマチ(juvenile rheumatoid arthritis,JRA)を発症.以後,増悪,沈静化を繰り返している.最近,下痢が出現し,対症療法で改善しないため精査目的で入院した.
現症:身長155cm,体重47kg,体温36.0℃, 血圧110/72mmHg,脈拍72/分,眼瞼結膜やや貧血様.胸・腹部診察上異常を認めない.四肢に浮腫を認めない.軽度の手指関節痛はあるものの,関節腫脹はこの時点では明確ではない.今回,下痢が出現したため上部消化管内視鏡生検を施行され,AAアミロイド沈着が認められた.アミロイドーシスに関連した所見として,蛋白尿が0.7g/日,軽度のクレアチニンクリアランスの低下がみられた.別に行われた腎生検においても糸球体および間質血管周囲にアミロイドが沈着していた.
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