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文献詳細

雑誌文献

検査と技術40巻10号

2012年09月発行

文献概要

増刊号 この検査データを読めますか?―検査値から病態を探る Ⅷ 呼吸器疾患

4 KL-6値上昇および肺活量低下,肺拡散能低下をきたした62歳の女性《間質性肺炎,とくに慢性過敏性肺炎》

著者: 澤幡美千瑠12 小倉高志2 杉山幸比古1

所属機関: 1自治医科大学呼吸器内科 2神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器内科

ページ範囲:P.1202 - P.1207

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Ⅰ.症例

 62歳の女性.湿性咳嗽,労作時息切れ,発熱を主訴に来院した.

 現病歴:3年前に健診の胸部X線写真で異常陰影を指摘されたが,放置していた.9日前から湿性咳嗽,労作時呼吸困難とともに夕方の発熱を認め4月初旬に当院を受診した.胸部X線写真にて右側下肺野優位の浸潤影とすりガラス状陰影を認め,胸部CTにて両側下肺背側優位に牽引性気管支拡張を伴う網状影があり,容積減少を伴っていた.また,気管支血管束周囲に分布する浸潤影,小葉中心性粒状影を認めた(図1).

参考文献

1) Flaherty KR, Andrei AC, Murray S, et al : Idiopathic pulmonary fibrosis ; Prognostic value of changes in physiology and six-minute-walk test. Am J Respir Crit Care Med 174:803-809,2006
2) Yoshizawa Y, Ohtani Y, Hayakawa H, et al : Chronic hypersensitivity pneumonitis in Japan ; A nationwide epidemiologic survey. J Allergy Clin Immunol 103:315-320,1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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