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文献詳細

雑誌文献

検査と技術40巻10号

2012年09月発行

文献概要

増刊号 この検査データを読めますか?―検査値から病態を探る Ⅸ その他

1 動脈血液ガス分析で呼吸性アルカローシスを呈した22歳の女性《過換気症候群》

著者: 山中学1 貝谷久宣2

所属機関: 1東京女子医科大学東医療センター内科(心療内科) 2医療法人和楽会パニック障害研究センター

ページ範囲:P.1210 - P.1214

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Ⅰ.症例

 20歳代の女性.呼吸困難感,動悸,四肢のしびれ・硬直を主訴に救急外来を受診した.

 現病歴:呼吸困難感(空気がうまく吸えない感じ),動悸などが出現.引き続いて,四肢のしびれ・硬直なども強くなり,救急車を要請して,救急外来を受診.意識消失はない.症状の出現前に家族と口論をしていたという.以前にも同様のエピソードが数回あった.

参考文献

1) 吾郷晋浩:過換気症候群.五島雄一郎,後藤由夫,鈴木仁一(編):心身症の新しい診断と治療.医薬ジャーナル社,pp303-305,1987
2) 吾郷晋浩:呼吸器系の心身症.石川 中,末松弘行(編著):心身医学―基礎と臨床.朝倉書店,pp478-487,1979
3) 陳 和夫:過換気症候群.飛田 渉,大田 健,永井厚志(編):呼吸器病New Approach機能検査からみた呼吸器診断.メジカルビュー社,pp287-292,2001
4) 村松公美子:Hyperventilation Syndrome:HVS(過換気症候群)の最近の知見.村松芳幸,村松公美子(編):呼吸器疾患の心身医療.新興医学出版社,pp46-57,2002
5) Hornsveld H, Garssen B : The low specificity of the Hyperventilation Provocation Test. J Psychosom Res 41:435-449,1996
6) Hornsveld HK, Garssen B, Dop MJ, et al : Double-blind placebo-controlled study of the hyperventilation provocation test and the validity of the hyperventilation syndrome. Lancet 348:154-158,1996
7) Gardner WN : The pathophysiology of hyperventilation disorders. Chest 109:516-534,1996
8) アメリカ精神医学会(編),高橋三郎,大野 裕,染谷俊幸(訳):DSM-IV-TR精神疾患の診断・統計マニュアル.医学書院,pp413-426,2002
9) Klein DF : False suffocation alarms, spontaneous panics, and related conditions : an integrative hypothesis. Arch Gen Psychiatry 50:306-317,1993
10) 竹内龍雄:パニック惹起物質およびパニック障害の病因仮説.竹内龍雄:パニック障害増補改訂版.新興医学出版社,pp108-122,2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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