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鉄キレート剤投与患者における血清鉄およびUIBC測定への影響
著者: 清宮正徳12 野村文夫12
所属機関: 1千葉大学医学部附属病院検査部 2千葉大学大学院医学研究院分子病態解析学
ページ範囲:P.1297 - P.1299
文献購入ページに移動再生不良性貧血や骨髄異形成症候群などの骨髄不全症候群においては,難治性貧血治療のための頻回の赤血球輸血が必要になることがある.輸血された赤血球はやがて崩壊し鉄は再利用されるが,生体内では鉄の積極的な排泄ルートがないことから,頻回の輸血により鉄が過剰となり,体内の各臓器に鉄が沈着することによる臓器障害が発生する.鉄キレート剤はこのような体内の過剰な鉄をキレートして体外に排泄し,臓器障害を予防する目的で投与される.近年,これらの薬剤の投与中の患者において血清鉄および不飽和鉄結合能(unsaturated iron binding capacity,UIBC)の測定値が正の影響を受け,体内の鉄動態を正確に反映しない測定値となることが報告された1,2).
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