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病気のはなし
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
著者: 一ノ瀬正和1
所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科呼吸器内科学分野
ページ範囲:P.1324 - P.1329
文献購入ページに移動慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease,COPD)は,「タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患である.呼吸機能検査で正常に復すことのない気流閉塞を示す.気流閉塞は末梢気道病変と気腫性病変が様々な割合で複合的に作用することにより起こり,進行性である.臨床的には徐々に生じる体動時の呼吸困難や慢性の咳,痰を特徴とする」1)と定義される.すなわち,従来,「喀痰症状が年に3か月以上あり,それが2年以上連続して認められる」といった臨床症状から診断された慢性気管支炎と,「終末細気管支より末梢の気腔が肺胞壁の破壊を伴いながら異常に拡大しており,明らかな線維化は認められない」といった形態学的・病理学的所見から診断された肺気腫を合わせた疾患概念である.
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