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技術講座 輸血
輸血検査におけるリファレンス抗Dコントロール(0.1U/ml)キットを用いた精度管理
著者: 上村知恵1
所属機関: 1慶應義塾大学病院輸血・細胞療法部
ページ範囲:P.1330 - P.1335
文献購入ページに移動輸血検査の原理は,赤血球抗原と抗赤血球抗体の反応を凝集で捉え目視判定するというものである.これは1901年にLandsteinerがABO血液型を発見し発表したときから全く変わらない.ABO血液型オモテ検査のように,通常強い凝集がみられる検査を主にしてきたからか,長い間輸血検査での精度管理は普及してこなかった.1998年以降,医療機関向きの輸血検査の自動機器が普及してきて,輸血検査にも精度管理が必要であることが認識されるに至ったのではないか.試験管法においては,間接抗グロブリン試験用コントロール試薬が昨年より市販され,ようやく標準手順として運用され始めたところである.
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