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文献詳細

雑誌文献

検査と技術40巻13号

2012年12月発行

文献概要

臨床医からの質問に答える

CCR4蛋白検査の意義を教えてください

著者: 大島孝一1

所属機関: 1久留米大学医学部医学科病理学講座

ページ範囲:P.1447 - P.1450

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背 景

 悪性リンパ腫は,この5年間で治療の進展があった.抗CD20抗体医薬〔リツキシマブ(rituximab)〕によって,B細胞性リンパ腫の治療成績,奏効率,予後は,著明に改善をみている.また,リツキシマブ維持療法が低悪性B細胞性リンパ腫の無増悪期間の延長をもたらしている.一方,T細胞性リンパ腫では,抗CCR4(C-C chemokine receptor type 4)抗体による治療効果が期待されている.さらにB細胞性リンパ腫のCD22に対する抗体治療,ホジキンリンパ腫,未分化大細胞型に対するCD30抗体治療,ALK(anaplastic lymphomakinase)陽性の未分化大細胞型に対するALK阻害剤と新規薬剤の出現が期待されている.これら分子標的薬の効果に対する体外診断はますます重要となり,病理・血液検査への期待・責任は増してきている.本稿では,CD20について一般的な抗体治療・検査の解説を行い,さらにCCR4について解説を行いたい.

参考文献

1) 飛内賢正,堀田知光,木下朝博(編):悪性リンパ腫治療マニュアル改訂第3版.pp103-104,2009
2) 横山雅大:悪性リンパ腫の抗体療法.血液フロンティア 20:21-29,2010
3) Cheson BD : Ofatumumab, a novel anti-CD20 monoclonal antibody for the treatment of B-cell malignancies. J Clin Oncol 28:3525-3530,2010
4) Yamamoto K, Utsunomiya A, Tobinai K, et al : Phase I study of KW-0761, a defucosylated humanized anti-CCR4 antibody, in relapsed patients with adult T-cell leukemia-lymphoma and peripheral T-cell lymphoma. J Clin Oncol 28:1591-1598,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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