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大動脈ステントグラフト内挿術について
著者: 高井秀明1
所属機関: 1心臓血管研究所付属病院外科
ページ範囲:P.1483 - P.1485
文献購入ページに移動大動脈瘤に対する治療は,1951年にDubostら1)が腹部大動脈瘤に対して同種大動脈を用いた置換術に成功して以来,開腹・開胸にて人工血管を用いて行われる置換手術がその中心であった.1990年代にはParodiら2)が腹部大動脈瘤に対して,Dakeら3)は胸部大動脈瘤に対して血管内手術の一つであるステントグラフト治療の臨床経験を報告した.わが国でも1990年代後半より臨床成績が報告されはじめ,年々増加傾向にある.わが国において,2002年には手技料のみではあるがステントグラフト内挿術の保険収載を経て,2006年に腹部領域で,続いて2008年には胸部領域でステントグラフトが厚生労働省の承認を受け保険適用となった.ステントグラフト治療は血管外科領域の血管拡張病変に対する新しい治療法の一つとして期待されている.
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