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文献概要
はじめに
現在,臨床検査技師が採血を実施するケースが増加している.採血には患者誤認や神経損傷などのさまざまなリスクがある.日本医療評価機構による医療事故情報収集等事業平成21年年報(以下,年報)1)では,検査における患者間違えに関連した医療事故が10件報告されており,そのうち採血に関するものは4件である.
また,臨床検査技師が採血を実施した結果,神経損傷となり民事訴訟で損害賠償を求められた事例2)もある.そこで,本稿では採血における「患者誤認防止」と「神経損傷予防」に焦点を当てて述べていく.
現在,臨床検査技師が採血を実施するケースが増加している.採血には患者誤認や神経損傷などのさまざまなリスクがある.日本医療評価機構による医療事故情報収集等事業平成21年年報(以下,年報)1)では,検査における患者間違えに関連した医療事故が10件報告されており,そのうち採血に関するものは4件である.
また,臨床検査技師が採血を実施した結果,神経損傷となり民事訴訟で損害賠償を求められた事例2)もある.そこで,本稿では採血における「患者誤認防止」と「神経損傷予防」に焦点を当てて述べていく.
参考文献
1) 日本医療機能評価機構:医療事故情報収集等事業平成21年年報(http://www.med-safe.jp/pdf/year report 2009.pdf)
2) 下級裁判例:平成12(ワ)391損害賠償請求.平成14年7月9日 福岡地方裁判所小倉支部(http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/50CB41691F29333549256CD20025077B.pdf)
3) 医療安全全国共同行動(http://kyodokodo.jp/)
4) 東京海上日動メディカルサービス株式会社メディカルリスクマネジメント室:リスクマネジャーのための医療安全実践ガイド.看護協会出版会,pp37-45,2009
5) 日本臨床検査標準協議会:標準採血法ガイドライン(GP4-A2).日本臨床検査標準協議会,p17,2011
掲載誌情報