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臨床検査のピットフォール
感染症の免疫学的検査における偽陽性反応
著者: 出口松夫1 鍵田正智1 吉岡範1
所属機関: 1大阪大学医学部附属病院医療技術部
ページ範囲:P.451 - P.453
文献購入ページに移動感染症の免疫学的検査法は,生体内の微生物を直接的に検出する抗原測定法と,宿主免疫応答により産生される抗体を間接的に検出する抗体測定法に分類される.また,感染症検査の進歩は日進月歩であり,数多くの新しい検査機器・試薬が開発・市販されている.しかし,これら最新の検査試薬を使用しても偽陰性や偽陽性は出現する1~4).特に,感染症検査ではこの“偽の結果”が患者にとって重大な事態を招く可能性が高い.自動化が進む今日,誰が測定しても同じ結果が得られるようになったが,検査担当者の役割はこれらの“偽の結果”を発見し,“真の結果”を報告することにある.感染症検査において“真の結果”を報告するためには,検体の採取から結果の解釈に至るまでさまざまな注意点が存在するが5),本稿では感染症検査の宿命ともいえる検出感度に起因する偽陽性について述べる.
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