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文献詳細

雑誌文献

検査と技術40巻7号

2012年07月発行

文献概要

疾患と検査値の推移

多発筋炎

著者: 門間一成1 川井充2

所属機関: 1国立病院機構東埼玉病院・神経内科 2国立病院機構東埼玉病院

ページ範囲:P.615 - P.620

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はじめに

 炎症性筋疾患には表1に示すとおり,さまざまな筋疾患が含まれる.多発筋炎(polymyositis,PM),皮膚筋炎(dermatomyositis,DM)の臨床症状は幅広いが,主に四肢(近位筋優位)および頸部に,時に咽頭および食道の筋群に筋力低下を呈する.PMに,皮膚の発赤や発疹などの症状を合併する場合をDMと呼ぶ.両疾患は,筋病理学的に筋線維周囲あるいは筋の血管周囲に炎症細胞浸潤がみられることを特徴とし,かつ封入体筋炎や感染性筋炎などが否定的な場合に診断される.したがって炎症性筋疾患の大多数はPM・DMと診断される1)

 本稿では,PMおよびDMの病態について概説するとともに,実際のPM症例における治療経過と検査値の変化について呈示する.

参考文献

1) Engel AG : The polymyositis and Dermatomyositis Syndromes. Engel AG, Franzini-Armstrong C (eds) : Myology, 3rd ed. McGraw-Hill, New York,pp1321-1366,2004
2) 谷本潔昭,狩野庄吾,中野啓一郎,他:皮膚筋炎,多発性筋炎の改訂診断基準.厚生省特定疾患自己免疫疾患調査研究班平成4年度研究報告書,pp25-28,1993
3) Dalakas MC : Therapeutic targets in patients with inflammatory myopathies : present approaches and a look to the future. Neuromuscul Disord 16:223-236,2006
4) 庄司進一:クレアチンキナーゼ(CK),CK-MB,CK-MM.日本臨牀 62(Suppl):340-343,2004
5) 上野芳人,荻野良郎,木野内喬:ミトコンドリアCK.日本臨牀 62(Suppl):344-347,2004
6) 鈴木重明:抗SRP抗体陽性ミオパチー.臨床神経 51:961-963,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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