文献詳細
文献概要
トピックス
タウ蛋白と免疫染色
著者: 村山繁雄1 齊藤祐子2
所属機関: 1東京都健康長寿医療センター高齢者ブレインバンク 2国立精神・神経医療研究センター臨床検査部
ページ範囲:P.749 - P.751
文献購入ページに移動タウは,微小管関連蛋白の一つで,微小管と結合し,その安定化に寄与する.タウは正常でもリン酸化されているが,リン酸化の生理的意義については,微小管との結合の調整に関与しているらしいことが,仮説として提唱されている.リン酸化されたタウは,胎児では量が多い.また,死後速やかに脱リン酸酵素でリン酸基が外れることがわかっている.しかし,外科材料の場合はこれが当てはまらない.
タウは17番染色体に存在する一つの遺伝子にコードされているが,スプライシングにより,六つのアイソフォルムが存在する(図1).それらは微小管結合部位が3か所か4か所かにより,3リピート(3R)タウと,4リピート(4R)タウに分類される.3Rタウと,4Rタウは,細胞内ではほぼ1:1であることが明らかとなっている.
参考文献
掲載誌情報