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文献詳細

雑誌文献

検査と技術40巻8号

2012年08月発行

文献概要

臨床医からの質問に答える

残余血清を用いて追加検査をしたいのですが,主な成分の安定性を教えてください

著者: 山崎浩和1 高野勝弘1 尾崎由基男1

所属機関: 1山梨大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.755 - P.759

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背 景

 血清は大部分の生化学検査に用いられる検体であるため,オーダーされた検査項目を測定し終えた後も残った血清は再検査などのために一定期間保管されるのが普通である.このような検体は“残余血清”と呼ばれ,検査室には日に数件,主治医から検査の追加オーダーが入る.単なるオーダー漏れから,刻々と変化する患者の状態に対処すべく治療指針を決定するための追加オーダーまでさまざまである.

 生体試料は一般に不安定なものが多く,最も一般的な血液検体の血清でも不安定性は例外ではない.酸化や加水分解に加え自己分解などによる濃度の低下や酵素の失活のほかに,血液中に共存する各種酵素成分の代謝変化など干渉作用は複雑である.したがって,本稿においては検査に携わる者として必要な血清検体の安定性と取り扱いについて注意点を述べたい.

参考文献

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2) 菅野剛史,仁科甫啓,安部彰:臨床検査技術学10臨床化学 第2版.医学書院,1998
3) 伊藤啓,片山善章,長村洋一(編):新版 臨床化学 第2版.講談社,2008
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6) 石井暢(監):検査値の経時的変動-採血から測定まで.エスアールエル,1990
7) ご提出材料の保存条件の再設定について.SRL news No.2011-14,2011
8) ご提出材料の保存条件見直しのお知らせ.SRL news No.2011-27,2011
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10) 林康之,前田次郎(監),扇谷茂樹,宮川富三雄(編):検査値を変えるもの.薬事日報社,1990
11) 日本臨牀増刊 広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査(第7版)1.日本臨牀社,2009
12) 日本臨牀増刊 広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査(第7版)2~4.日本臨牀社,2010
13) 測定試薬添付文書

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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