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文献詳細

雑誌文献

検査と技術40巻9号

2012年09月発行

文献概要

病気のはなし

川崎病

著者: 鮎沢衛1

所属機関: 1日本大学医学部小児科学系小児科学分野

ページ範囲:P.772 - P.777

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サマリー

川崎病は,1967年に川崎富作博士が「指趾の特異的落屑を伴う小児の急性熱性皮膚粘膜淋巴腺症候群」として提唱した,原因不明の発熱・発疹性疾患である.主に4歳までの乳幼児に発症する全身性の血管炎と,それによる皮膚粘膜症状や冠動脈瘤による虚血性心疾患などの心血管合併症が特徴である.継続的に全国調査が行われており,患者数は徐々に増加し,現在年間約12,000人の発症が報告される.小児の発熱性疾患としては感染症以外で最も多いもので,わが国では以前のリウマチ熱に代わって小児の後天性心疾患の原因として最も多いものである.

参考文献

1) Onouchi Y, Gunji T, Burns JC, et al : ITPKC functional polymorphism associated with Kawasaki disease susceptibility and formation of coronary artery aneurysms. Nat Genet 40:35-42,2008
2) 特定非営利活動法人日本川崎病研究センター:川崎病全国調査担当グループ第21回川崎病全国調査成績.2011
3) 厚生労働省川崎病研究班:川崎病(MCLS,小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群)診断の手引き,改訂5版.厚生労働省,2002
4) 佐地勉,薗部友良,上村茂,他(日本小児循環器学会学術委員会):川崎病急性期治療のガイドライン(解説).日本小児科学会雑誌 107:1713-1715,2003
5) Kobayashi T, Saji T, Otani T, et al : RAISE study group investigators : A efficacy of immunoglobulin plus prednisolone for prevention of coronary artery abnormalities in severe Kawasaki disease (RAISE study) : a randomised, open-label, blinded-endpoints trial. Lancet 379:1613-1620,2012
6) 循環器病の診断と治療に関するガイドライン2007年度合同研究班:川崎病心臓血管後遺症の診断と治療に関するガイドライン(2008年改訂版).日本循環器学会,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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