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文献詳細

雑誌文献

検査と技術40巻9号

2012年09月発行

文献概要

トピックス

静脈採血における超音波プローブの活用

著者: 勝田逸郎1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医療科学部臨床検査学科臨床血液学教室

ページ範囲:P.855 - P.857

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はじめに

 静脈採血は検体検査では最大の検体収集行為である.近年,多くの医療・検診機関において静脈採血を臨床検査技師が担当することが増えている.日常採血では血管走行が不明瞭で目視・触指できない患者としばしば遭遇する.このような場合に,肘を温めるなどして静脈走行を見やすくする処置がとられるが,時には解剖学的検知から血管走行を予想して「探り」と呼ばれる穿刺が行われてきた.これは危険な行為で,細血管切断による血腫の発生や,時に神経損傷を引き起こす原因の一つともなる.

 今日では血管の性状を直ちに識別できる超音波検査装置(ultrasonography,US)がわれわれの手元に存在している.USを用いれば採血に適した血管の走行・血管サイズ・皮膚表面からの深さのほか,血管に近接した神経束までが可視化でき,より安全性に配慮した確実な採血が可能となる.

参考文献

1) 大西宏明:採血に伴う神経損傷回避への取り組み.日本臨床検査医学会誌 55:251-256,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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