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文献詳細

雑誌文献

検査と技術41巻11号

2013年10月発行

文献概要

技術講座 生理

自動聴性脳幹反応による新生児聴覚スクリーニング検査

著者: 山田ゆか1 中山麻衣1

所属機関: 1札幌東豊病院検査室

ページ範囲:P.1044 - P.1048

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新しい知見

 現在,新生児聴覚スクリーニングの検査機器には自動聴性脳幹反応(auditory brainstem response,ABR)と耳音響放射(otoacoustic emission,OAE)の2種類がある.自動ABRはOAEに比べて偽陽性率は低いものの検査時間が長く,機器自体も高価であった.しかし近年,技術の進歩に伴い自動ABRもOAEと変わらないほど短時間で検査が可能となった.

 2009年の日本耳鼻咽喉科学会の福祉医療・乳幼児委員会の報告によると,精密検査の紹介元のスクリーニング検査機関が使用している検査機器として,自動ABRが55.1%,OAEが31.7%であり,自動ABRが普及してきていることがわかる.

参考文献

1)厚生労働科学研究子ども家庭総合研究事業「新生児聴覚スクリーニングの効率的実施および早期支援とその評価に関する研究」班:新生児聴覚スクリーニングマニュアル.2007(http://www.jaog.or.jp/sep2012/JAPANESE/jigyo/JYOSEI/shinseiji_html/shi-top.html)
2)清水真澄,本多美香,阿部清孝,他:新生児難聴の早期発見の意義 産婦人科専門病院で行われた新生児聴力スクリーニング検査結果について.医学検査 53:1241-1244,2004
3)アトムメディカル株式会社:新生児用AABR聴力検査装置Natus-ALGO 3i取扱説明書.2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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