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文献詳細

雑誌文献

検査と技術41巻11号

2013年10月発行

文献概要

技術講座 生化学

臨床検査のための純水の基礎知識

著者: 金子静知1 金沢旬宣1

所属機関: 1メルク株式会社メルクミリポア事業本部ラボラトリーウォーター事業部

ページ範囲:P.1050 - P.1055

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新しい知見

生化学自動分析装置などに供給される水に含まれる不純物が,検査結果に影響を及ぼすことが明らかになりつつある.電解質の測定系への混入や,不純物が流路系の動作を妨害して測定精度に影響を及ぼすような現象が報告されている.一方,電解質測定ではEDI(electric-deionization)方式の精製処理を従来のイオン交換の代わりに使用することで精度向上が確認できた事例などもある.EDIは水質が長期にわたって安定的に保たれるため,イオン交換樹脂の飽和による水質変動が測定に影響しないためと考えられる.

参考文献

1)日本ミリポアラボラトリーウォーター事業部:水は実験結果を左右する! 超純水超入門.羊土社,p18,2005
2)末吉茂雄,小川貴史,曽川一幸,他:生化学自動分析装置に用いる純水の水質劣化が検査に与える影響.日臨検自動化会誌(印刷中,2014年発行予定)
3)関東甲信地区臨床検査技師会:第19回関東甲信地区臨床化学研究班研修会資料集.p24,2012
4)クリニカルパソロジーラボラトリー:汎用自動分析装置における水質改善の検討.2009(http://211.18.224.141/webtool/filebbs/upfiles/patho_20091126174957_7454_汎用自動分析における水質改善の検討.pdf)
5)中村正,上部太,石山義浩:血清カルシウムの総変動改善要因 日本ミリポア社 Elix100の導入.医学検査 60:337,2011
6)神山清志,雨宮一彦,長谷川隆,他:自動分析装置における細菌汚染の原因と対策 自施設の検証および埼玉日立ユーザー会における水質調査結果より.日臨検自動化会誌 27:684-689,2002
7)Clinical and Laboratory Standards Institute : Preparation and Testing of Reagent Water in the Clinical Laboratory ; Approved Guideline, Fourth Edition. CLSI Document C3-A4,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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