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文献詳細

雑誌文献

検査と技術41巻11号

2013年10月発行

文献概要

臨床検査のピットフォール

微量採血管における採血量および抗凝固剤の差異による測定値への影響

著者: 齊藤憲祐12 稲葉亨3

所属機関: 1京都府立医科大学先端検査機器開発講座 2株式会社堀場製作所 3京都府立医科大学感染制御・検査医学

ページ範囲:P.1070 - P.1071

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はじめに

 臨床検査における各種測定結果の変動は当該患者の病態変化を反映するだけではなく,検体採取や検体処理などのpre-analytical phase(分析前段階)においてさまざまな人為的要因の影響を受けることが知られている1)

 本稿では,このような分析前要因のうち,採血量や抗凝固剤の差異による測定値への影響について,血球数算定(complete blood count,CBC)および凝固検査を例に挙げて概説する.

参考文献

1)桑島実:血液一般検査 血液一般検査サンプリングの誤差要因と対策.臨病理 103:115-122(臨増103),1996
2)松田雅子,大西繁,神白和正,他:血液凝固検査における採血量の変化.医学検査 50:841-844,2001
3)Xu M, Robbe VA, Jack RM, et al : Under-filled blood collection tubes containing K2EDTA as anticoagulant are acceptable for automated complete blood counts, white blood cell differential, and reticulocyte count. Int J Lab Hematol 32:491-497,2010
4)稲葉亨,湯浅宗一,齊藤憲祐,他:微量検体採血時の検体量および抗凝固剤の差異による血球計数検査値への影響.臨病理 61:482-487,2013
5)日本臨床検査標準協議会:標準採血法ガイドラインGP4-A2.日本臨床検査標準協議会,2011
6)嶋崎明美,尾崎由基男:ヘパリン採血における混和による血小板凝集.臨血 38:323-330,1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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