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Laboratory Practice 〈微生物〉
ブルーリ潰瘍(M. ulcerans感染症)を疑った場合の細菌検査
著者: 石井則久1 四津里英2 中永和枝1
所属機関: 1国立感染症研究所ハンセン病研究センター 2独立行政法人国立国際医療研究センター皮膚科
ページ範囲:P.1072 - P.1076
文献購入ページに移動ブルーリ潰瘍(Buruli ulcer)とは,抗酸菌のMycobacterium(M.) ulcerans,またはその近縁のM. ulcerans subsp. shinshuenseが原因で発症する,潰瘍などの皮膚病変を主症状とする感染症である1,2).
世界保健機関(World Health Organization,WHO)では,ブルーリ潰瘍を「顧みられない熱帯病」(neglected tropical diseases,NTD)の1つとして,診断・治療・予防・研究などに精力的な活動を行っている3).新規患者はガーナ共和国などの西アフリカを中心に年間約5,000人以上いる.日本でも1980~2012年末までに36例が登録されており,近年,患者数が増加している.
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