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検査と技術41巻11号

2013年10月発行

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トピックス

新型うつ病

著者: 高塩理1

所属機関: 1昭和大学医学部精神医学講座

ページ範囲:P.1100 - P.1102

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はじめに

 新型うつ病は,精神医学用語ではない.現代の世相を反映させ話題にすることに長けているマスメディアにより作り出された,「決して新しくない」「学術的根拠の裏付けがない」「イメージありき」のうつ症候群である.この影響は計り知れず,うつ病に対する誤解の広がりを危惧する専門家たちも少なくない.

 本稿では,症例を提示しつつ,うつ病について概説する.また,「新型うつ病」の診断的位置付け,生物進化的考察,そして対策について述べることとする.

参考文献

1)阿部隆明:大うつ病概念によるうつ病概念の拡大はなぜ起きたのか.精神科治療 27:427-435,2012
2)大前晋:「大うつ病性障害」ができるまで─DSM-Ⅲ以前の「うつ病」(内因性うつ)と現代の「うつ病」(大うつ病性障害)の関係─.精神誌 114:886-905,2012
3)広瀬徹也:歴史・概念・分類.広瀬徹也,樋口輝彦(編):臨床精神医学講座 第4巻 気分障害,中山書店,pp3-19,1998
4)高橋三郎,花田耕一,藤縄昭(訳):DSM-Ⅲ 精神障害の分類と診断の手引.医学書院,1982
5)神庭重信:うつ病の行動遺伝学的構造.広瀬徹也,内海健(編):うつ病の現在 緻密な臨床をめざして,星和書店,pp1-23,2005
6)野村総一郎:うつ病の真実.日本評論社,pp15-44,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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