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文献詳細

雑誌文献

検査と技術41巻12号

2013年11月発行

文献概要

技術講座 生化学

持続グルコースモニター検査―当院検査部における外来CGMの運用

著者: 小野佳一1 大竹奈都子1 鈴木淳史1 蔵野信1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.1134 - P.1140

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新しい知見

当院では,CGM(持続グルコースモニター:continuous glucose monitoring,CGM)パラメーターから自己血糖測定(self monitoring of blood glucose,SMBG)の有用性と限界点を考察した.
①平均的な血糖コントロール状態を示す指標には,HbA1c(hemoglobin A1c)〔本稿におけるHbA1cは2012年4月に標準化されたNGSP(national glycohemoglobin standardization program)値で表示する〕やグリコアルブミンが用いられるが,肝硬変や腎不全などがある患者においては,正確に血糖コントロール状態を示しているとはいい難い.そこで,SMBGパラメーターと,CGM検査から算出した平均血糖値を比較したところ,複数回のSMBG測定値の和,特に各食前のSMBG値の和が最もよく平均血糖値を反映していた.
②一方で,血糖変動については,SMBGでは実際の血糖変動幅を十分に反映できているとは言いにくく,またSMBGでは捉えられない夜間早朝の低血糖の存在も約2割の患者でみられた.以上は第60回日本臨床検査医学会学術集会(2013年,神戸市)で発表する予定である.

参考文献

1) Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes Study Group, Gerstein HC, Miller ME, et al : Effects of intensive glucose lowering in type 2 diabetes. N Engl J Med 358:2545-2559,2008
2) 善積信介:低値換算と末梢血漿グルコース濃度換算のSMBG機器によるCGM測定データへの影響.新薬と臨 61:2659-2663,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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