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文献詳細

雑誌文献

検査と技術41巻12号

2013年11月発行

文献概要

臨床検査のピットフォール

採血直後の血小板凝集能検査

著者: 佐藤金夫1

所属機関: 1山梨大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.1147 - P.1149

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はじめに

 血小板凝集能検査は血小板機能異常症のスクリーニングや診断に用いられるとともに,抗血小板薬の薬効モニタリングや血小板機能亢進の判定に利用されている.血小板凝集能検査には多血小板血漿を用いる方法と全血を用いる方法の2つに大別され,前者が主流となっているが,欧米では後者が急速に普及しつつある.

 今回のテーマは“採血直後”の血小板凝集能検査となっているが,多血小板血漿を用いる方法では測定試料を作製するのに遠心が必要であり,測定準備が整うまでに時間を要することから“採血直後”に検査はできないので,本稿では全血法による血小板凝集能検査について解説する.

参考文献

1) 佐藤金夫:全血を測定試料とする血小板機能評価法.日血栓止血会誌 23:288-293,2012
2) 金井正光(監修),奥村信生,戸塚実,矢冨裕(編),他:臨床検査法提要,改訂第33版.金原出版,pp338-340,2010
3) Qi R, Yatomi Y, Ozaki Y : Effects of incubation time, temperature, and anticoagulants on platelet aggregation in whole blood. Thromb Res 101:139-144,2001
4) 佐藤金夫,尾崎由基男:全血を用いた血小板機能測定装置Ultegra Rapid Platelet Function Assay(RPFA)によるアスピリン薬効評価の試み.臨病理 54:576-582,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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