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文献詳細

雑誌文献

検査と技術41巻12号

2013年11月発行

文献概要

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あとがき・次号予告・ラボクイズ正解者

著者: 高木康

所属機関:

ページ範囲:P.1192 - P.1192

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あとがき

 「落ち葉の季節となりました」「菊花薫る時節となりました」「日ごとに秋が深まってきました」,11月の手紙に季節感を表現する言葉です.メールで連絡だけを交換するようになった現在では,懐かしい言葉です.また,毛筆で柔らかなきれいな文字であれば,それだけで心和むことでしょう.日本は四季があり,季節ごとの“旬”があります.11月といえば,野菜ではかぼちゃや山椒,えのき.フルーツではリンゴ,柿,みかん.花は柊,八手,枇杷.そして,食べ物では筑前煮だそうです.

 さて,『検査と技術』の11月号をお届けします.今月号も“旬”の論文ばかりです.個人的には「病気のはなし」のITPは検査,病因と関連して興味深く読みました.最も信頼性のある検査として測定されていたPAIgGのエビデンスが30%以下とわかり,最近ではこれに代わって網状血小板比率や血漿トロンボポエチン,GPⅡb-Ⅲa自己抗体が指標として測定されるようになりました.また,胃炎や胃癌の病原菌とされるピロリ菌の感染との関連が証明され,除菌することである種のITPは治癒することも明らかになりました.その他にも,血小板に関する論文が2編あります.血液検査の“旬”は血小板です.血糖測定ではセンサーによる持続グルコースモニター検査が可能となり,日常検査として導入されて血糖値が持続的に観察可能となり,日常生活での血糖値測定によって,今後の新たな展開が期待できます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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