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文献概要
臨床検査のピットフォール
免疫学的検査における異常反応
著者: 藤田清貴1
所属機関: 1群馬パース大学保健科学部検査技術学科
ページ範囲:P.1240 - P.1243
文献購入ページに移動はじめに
臨床検査の分野では,時として病態を反映しない異常値に遭遇することが少なくない.免疫学的検査においても同様であり,結果の解釈には十分な注意が必要である.これらの現象は,一般に異常反応1),あるいはピットフォール(pitfall)と呼ばれているが,日頃の精度管理だけで発見できるものではなく,異常データを見いだし,的確に対処できなければ誤診につながる可能性が高い.
本稿では,免疫学的検査における異常反応について,どのような原因で起こりうるのか,それをどのように考え検索すべきか,具体的な例を挙げて述べる.
臨床検査の分野では,時として病態を反映しない異常値に遭遇することが少なくない.免疫学的検査においても同様であり,結果の解釈には十分な注意が必要である.これらの現象は,一般に異常反応1),あるいはピットフォール(pitfall)と呼ばれているが,日頃の精度管理だけで発見できるものではなく,異常データを見いだし,的確に対処できなければ誤診につながる可能性が高い.
本稿では,免疫学的検査における異常反応について,どのような原因で起こりうるのか,それをどのように考え検索すべきか,具体的な例を挙げて述べる.
参考文献
1)藤田清貴:序論-異常反応について.生物理化学 51:223-226,2007
2)藤田清貴,亀子文子:イムノアッセイにおけるピットフォール.浜窪隆雄(監修),津本浩平,巌倉正寛,岡部尚文,他(編):新機能抗体開発ハンドブック.エヌ・ティー・エス,pp424-429,2012
3)藤田清貴:臨床検査で遭遇する異常蛋白質 基礎から発見・解析法まで.医歯薬出版,pp120-128,2010
4)藤田清貴,石垣宏尚,佐藤裕久,他:免疫電気泳動でspurを形成し,M蛋白量と免疫グロブリン濃度が乖離するIgA2型多発性骨髄腫.臨検 57:337-344,2013
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