文献詳細
文献概要
Laboratory Practice 〈免疫・生化学〉
炎症マーカーの使い分け
著者: 西村啓佑1 古形芳則1 森信暁雄1
所属機関: 1神戸大学医学部附属病院膠原病リウマチ内科
ページ範囲:P.1256 - P.1258
文献購入ページに移動日常臨床で一般的に使用されている炎症マーカーには,白血球,C反応性蛋白質(C-reactive protein,CRP),赤血球沈降速度(erythrocyte sedimentation rate,ESR,赤沈),血清アミロイドA蛋白質(serum amyloid A protein,SAA)などがある.細菌感染症などの発熱性疾患や関節リウマチ(rheumatoid arthritis,RA)などの炎症性疾患などで測定し,それぞれの疾患の診断や活動性評価時に有用である.また,感染症時に有用なマーカーとしてプロカルシトニン(procalcitonin,PCT)が,RAなどの関節炎の活動性マーカーとしてマトリックスメタロプロテイナーゼ-3(matrix metalloproteinase-3,MMP-3)などがある.
本稿では,代表的な炎症マーカーである,CRPと赤沈について述べ,その後,不明熱の原因にもなりうる細菌感染症,悪性腫瘍,自己免疫疾患を例に挙げて,炎症マーカーの使い分けについて述べる.
参考文献
掲載誌情報