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技術講座 病理
分子病理学的検索を目的とした新規組織固定法
著者: 鈴木雄太1 畑中豊12 松野吉宏12
所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科分子病理診断学 2北海道大学病院コンパニオン診断学研究部門
ページ範囲:P.102 - P.106
文献購入ページに移動遺伝子関連検査では,主として血液や喀痰などの臨床検体が用いられているが,最近の体細胞遺伝子検査の増加に伴い,病理組織検体,なかでもホルマリン固定パラフィン包埋(formalin-fixed paraffin-embedded,FFPE)検体の利用が急速に進んでいる.ホルマリンを用いた固定は組織や細胞の形態保持に優れている一方,その反応性の高さから生体高分子に化学的修飾を起こすことが知られており,これにより引き起こされる検体品質低下がプレアナリシス段階での課題とされている.近年こうした課題への取り組みの一環として組織固定を含めた新規の検体処理システムが開発されつつあり,欧州ではその有用性の検討が活発化している.
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