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甲状腺微小癌
著者: 廣川満良1 延岡由梨2 大下真紀2
所属機関: 1隈病院病理診断科 2隈病院臨床検査科
ページ範囲:P.118 - P.118
文献購入ページに移動60歳代,女性.検診の超音波検査にて,両側甲状腺腫瘤を指摘され,来院した.末梢血検査では遊離サイロキシン(FT4)0.92ng/dl(0.7~16ng/dl),甲状腺刺激ホルモン(TSH)1.721μIU/ml(0.3~5μIU/ml),サイログロブリン49.9ng/ml(0~35ng/ml),抗サイログロブリン抗体(TgAb)≦28.0U/ml(0~39.9U/ml)であった.超音波検査では,甲状腺両葉に多発性の結節がみられた.左葉中央にみられる結節は,5×3×4mm大で,形状はやや不整,境界は不明瞭粗雑,内部は低エコー・均質で,微小癌が疑われた.穿刺吸引細胞診にて乳頭癌と診断され,微小癌のため経過観察が推奨されるも,本人の希望で左葉峡部切除術および中央区域リンパ節郭清が行われた.
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