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文献詳細

雑誌文献

検査と技術41巻3号

2013年03月発行

病気のはなし

先天性心疾患─大血管転位

著者: 富松宏文1

所属機関: 1東京女子医科大学循環器小児科

ページ範囲:P.166 - P.172

文献概要

サマリー

大血管転位は通常完全大血管転位を示し,生直後からチアノーゼを認め,その自然歴は不良である.心エコー法を用い,左室から肺動脈が,右室から大動脈が起始していることを示せば診断は容易である.病型によりさまざまな手術が考案されているが,各手術に特有な問題点を有している.術後では原疾患の診断だけではなく手術とその問題点も知り検査することが重要である.両大血管右室起始では大動脈だけでなく肺動脈も右室から起始することから不完全大血管転位と呼ばれることもある.

参考文献

1)日本小児循環器学会心奇形形態登録委員会(編):日本人先天性心疾患形態診断集.日本小児循環器学会,pp401-450,1984
2)中澤誠,瀬口正史,高尾篤良:わが国における新生児心疾患の発生状況.日小誌 90:2578-2587,1986
3)門間和夫:完全大血管転換.高尾篤良,門間和夫,中澤誠,他(編):臨床発達心臓病学 改訂3版.中外医学社,pp502-509,2001
4)富松宏文:完全大血管転位.新垣義夫,深谷隆(編):新心臓病診療プラクティス 18 大人になった先天性心疾患.文光堂,pp237-243,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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