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文献概要
疾患と検査値の推移
自己免疫性膵炎
著者: 川茂幸1 渡邊貴之2 丸山真弘2 小口貴也2 金井圭太2
所属機関: 1信州大学総合健康安全センター 2信州大学医学部消化器内科
ページ範囲:P.189 - P.194
文献購入ページに移動自己免疫性膵炎は自己免疫学的機序が想定される膵臓の慢性炎症である.血中IgG4(immunoglobulin G4)値の上昇,病変組織へのリンパ球・形質細胞浸潤とIgG4陽性形質細胞浸潤,多彩な膵外病変の合併,が特徴である.膵外病変組織にもIgG4陽性形質細胞浸潤を認め,膵病変と同様の病態が存在すると考えられ,膵病変と膵外病変を統括した全身性疾患「IgG4関連疾患」が提唱された1).自己免疫性膵炎はIgG4関連疾患の膵病変と捉えることも可能である.これらはステロイド治療に良好に反応して,臨床所見,検査所見,画像所見が改善する.本稿では本症の診断時ならびに治療後の検査所見の推移を中心に述べる.
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