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検査と技術41巻3号

2013年03月発行

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トピックス

Q熱の血清診断の現状

著者: 小宮智義1

所属機関: 1北里第一三共ワクチン株式会社

ページ範囲:P.231 - P.233

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はじめに

 Q熱は,偏性細胞内寄生菌Coxiella burnetiiによって起こる人獣共通感染症の一種で,世界に広く分布し,わが国においても多くの症例が蓄積されてきた.しかし,診断が困難であることから見落とされている症例は数多くあると推測され,実態がいまだ不明である.

 Q熱の多くは急性熱疾患の病型をとるが,心内膜炎など慢性の経過をとる場合もある.一般的に臨床症状は多彩で特徴的でなく,鑑別診断が難しいため,病原学的・血清学的診断によらなければならず,これらの検査が診断の決め手となる.

参考文献

1)小宮智義:Q熱.小児科臨床 62:727-734,2009
2)Komiya T, Sadamasu K, Mun-il K, et al : Seroprevalence of Coxiella burnetii infections among cats in different living environments. J Vet Med Sci 65:1047-1048,2003
3)Arashima Y, Kato K, Komiya T, et al : Improvement of chronic nonspecific symptoms by long-term minocycline treatment in Japanese patients with Coxiella burnetii infection considered to have post-Q fever fatigue syndrome. Internal Medicine 43:49-54,2004
4)前田明彦:Q熱.小児科 44:771-780,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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