文献詳細
文献概要
病気のはなし
関節リウマチ
著者: 熊谷俊一1
所属機関: 1神鋼病院膠原病リウマチセンター
ページ範囲:P.242 - P.248
文献購入ページに移動関節リウマチ(rheumatoid arthritis,RA)は全身の関節に慢性滑膜炎(多発性関節炎)を起こし,リウマトイド因子(rheumatoid factor,RF)や抗シトルリン化蛋白/ペプチド抗体(anti-citrullinated protein/peptide antibody,ACPA)などの自己抗体がしばしば陽性となる全身性炎症性疾患である.成人での有病率は0.5~1.0%で,1:3で女性に多く,中年以降の発症が多い.関節炎が慢性化すると関節が破壊され,機能障害をもたらす.近年メトトレキサートが治療の中心(アンカードラッグ)となり,高活動性や関節予後が不良と考えられる症例も,生物学的製剤の使用により,関節の破壊を阻止できるようになった.そのためには,早期発見と早期診断,関節予後予測,目標を定めた治療戦略が重要で,発症早期の寛解導入と長期的な寛解維持が重要である.
参考文献
掲載誌情報