icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術41巻4号

2013年04月発行

文献概要

病気のはなし

関節リウマチ

著者: 熊谷俊一1

所属機関: 1神鋼病院膠原病リウマチセンター

ページ範囲:P.242 - P.248

文献購入ページに移動
サマリー

関節リウマチ(rheumatoid arthritis,RA)は全身の関節に慢性滑膜炎(多発性関節炎)を起こし,リウマトイド因子(rheumatoid factor,RF)や抗シトルリン化蛋白/ペプチド抗体(anti-citrullinated protein/peptide antibody,ACPA)などの自己抗体がしばしば陽性となる全身性炎症性疾患である.成人での有病率は0.5~1.0%で,1:3で女性に多く,中年以降の発症が多い.関節炎が慢性化すると関節が破壊され,機能障害をもたらす.近年メトトレキサートが治療の中心(アンカードラッグ)となり,高活動性や関節予後が不良と考えられる症例も,生物学的製剤の使用により,関節の破壊を阻止できるようになった.そのためには,早期発見と早期診断,関節予後予測,目標を定めた治療戦略が重要で,発症早期の寛解導入と長期的な寛解維持が重要である.

参考文献

1)熊谷俊一:リウマチ性疾患診療の魅力と問題点.日内会誌 99:2052-2062,2010
2)Klareskog L, Catrina AI, Paget S : Rheumatoid Arthritis. Lancet 373:659-672,2009
3)熊谷俊一,杉山大典:喫煙は抗CCP抗体産生に影響を与えるか? 臨床検査 55:1364-1366,2011
4)熊谷俊一:関節リウマチの早期診断と治療.日内会誌 100:730-735,2011
5)林伸英,熊谷俊一,大沼健一郎,他:9種類の第2世代および第3世代抗環状シトルリン化ペプチド抗体(抗CCP抗体)試薬の比較検討.日本臨床免疫学会雑誌(印刷中)
6)Smolen JS Aletaha D, Bijlsma JW, et al : Treating rheumatoid arthritis to target : Recommendations of an international task force. Ann Rheum Dis 69:631-637,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら