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文献詳細

雑誌文献

検査と技術41巻4号

2013年04月発行

文献概要

技術講座 生理

加算平均心電図の実際

著者: 市川篤1 竹内幸一1

所属機関: 1東京女子医科大学病院中央検査部

ページ範囲:P.266 - P.271

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新しい知見

加算平均心電図法は,心電波形を加算処理することにより筋電位や外部ノイズを減少させ,従来の心電図では記録不可能であったノイズレベルよりも小さいμV単位の微小電位を体表面から記録することが可能である.代表的な心臓微小電位として,ヒス束電位・心房遅延電位・心室遅延電位などがあるが,特に心室遅延電位は重症心室性不整脈発現の基質の存在を示す微小電位として,心室頻拍や突然死との関連など多くの報告がなされており,近年ではホルター心電図記録からの検出も行われている.また,2012年の診療報酬改訂により,加算平均心電図による心室遅延電位測定に保険適用が認められ,これまでの研究的検査の位置付けから確立された一般的な検査に変わりつつある.

参考文献

1)Han J : Mechanisms of ventricular arrhythmias associated with myocardial infarction. Am J Cardiol 24:800-813,1969
2)Scherlag BJ, El-Sherif N, Hope R, et al : Characterization and localization of ventricular arrhythmias resulting from myocardial ischemia and infarction. Circ Res 35:372-383,1974
3)Hope RR, Williams DO, El-Sherif N, et al : The efficacy of antiarrhythmic agents during acute myocardial ischemia and the role of heart rate. Circulation 50:507-514,1974
4)小沢友紀雄:体表心臓微小電位とその臨床.中外医学社,1992
5)Simon MB : Use of signals in the terminal QRS complex to identify patients with ventricular tachycardia after myocardial infarction. Circulation 64:235-242,1981
6)石川葉子,竹内幸一,山田辰一,他:種々の心疾患における心室遅延電位と持続性心室頻拍との関連について.医学検査 54:46-51,1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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