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文献詳細

雑誌文献

検査と技術41巻4号

2013年04月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈生理〉

乳癌検診に有効なスキャンテクニック

著者: 岡村隆徳1 桜井正児1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学病院臨床検査部超音波センター

ページ範囲:P.286 - P.289

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はじめに

 日本人女性における乳癌罹患者数,死亡者数は増加の一途をたどり,1994年以降,乳癌は日本人女性癌罹患率の第1位となっている1).現在,視触診と乳房X線検査〔マンモグラフィ(mammography,MMG)〕による乳癌検診が行われているが,日本人の乳癌罹患率が最も高い40歳代後半は乳腺実質の密度が高い年代であり,MMGによる評価が困難である例も少なくない2)

 一方,乳房超音波検査は乳癌検出に有効であることが知られており,乳癌検診に対する有効性も期待されることから,現在,超音波検査の乳癌検診への導入を目的とした大規模臨床試験「J-START」が厚生労働省認可のもと施行され3),現在はその解析が待たれているところである.このような状況下で今後,乳腺超音波検査の重要性はさらに増すものと予想されるが,検者として超音波検査技術を習得するのは決して容易ではない.

 本稿ではより精度の高い画像を描出することを目的として,実際の検査時,撮影時の注意する点や技術的なコツにポイントを絞って解説する.

参考文献

1)大島明,黒石哲夫,田島和雄(編):がん・統計白書─罹患・死亡・予後─2004,藤原出版社,pp99-160,2004
2)土屋十次,浅野雅嘉,立花進,他:49歳以下の乳癌検診における超音波検査の有用性について.日本乳癌検診学会誌 10:185-193,2001
3)がん対策のための戦略研究―超音波による乳癌検診.日本乳癌検診学会誌 17:15-21,2008
4)Ueno E, Tohno E, Soeda S, et al : Dynamic tests in real-time breast echography. Ultrasound Med Biol 14:53-57,1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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