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Laboratory Practice 〈生理〉
乳癌検診に有効なスキャンテクニック
著者: 岡村隆徳1 桜井正児1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学病院臨床検査部超音波センター
ページ範囲:P.286 - P.289
文献購入ページに移動日本人女性における乳癌罹患者数,死亡者数は増加の一途をたどり,1994年以降,乳癌は日本人女性癌罹患率の第1位となっている1).現在,視触診と乳房X線検査〔マンモグラフィ(mammography,MMG)〕による乳癌検診が行われているが,日本人の乳癌罹患率が最も高い40歳代後半は乳腺実質の密度が高い年代であり,MMGによる評価が困難である例も少なくない2).
一方,乳房超音波検査は乳癌検出に有効であることが知られており,乳癌検診に対する有効性も期待されることから,現在,超音波検査の乳癌検診への導入を目的とした大規模臨床試験「J-START」が厚生労働省認可のもと施行され3),現在はその解析が待たれているところである.このような状況下で今後,乳腺超音波検査の重要性はさらに増すものと予想されるが,検者として超音波検査技術を習得するのは決して容易ではない.
本稿ではより精度の高い画像を描出することを目的として,実際の検査時,撮影時の注意する点や技術的なコツにポイントを絞って解説する.
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