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文献詳細

雑誌文献

検査と技術41巻4号

2013年04月発行

文献概要

臨床医からの質問に答える

左室駆出率がいくつも書いてあるが,どれを信用したらよいですか?

著者: 杉本邦彦1

所属機関: 1藤田保健衛生大学病院臨床検査部

ページ範囲:P.301 - P.304

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はじめに

 本稿のタイトルでもある「左室駆出率がいくつも書いてあるが,どれを信用したらよいですか?」と全く同じ質問を数年前に受けたことがある.確かにその当時のレポートには,胸骨左縁左室長軸像にて左室径を計測し,Teichholz法により求めた左室駆出率(ejection fraction,EF),bp-Simpson法から求めたEF,視覚的EFの3種類のEF値を記載していた.その当時は何も考えず,米国心エコー図学会で推奨されている1)という理由から「bp-Simpson法によるEFを信用してください」と答えた.果たしてその回答は正しかったのであろうか? 今となっては疑問に思う.本稿では,各々の計測法についての利点や問題点などを考えながら,この問いに対する回答を考えていきたいと思う.

参考文献

1)Lang RM, Bierig M, Devereux RB, et al : Recommendations for Chamber Quantification : A report from the American Society of Echocardiography's Guidelines and Standards Committee and the Chamber Quantification Writing Group, Developed in Conjunction with the European Association of Echocardiography, a Branch of the European Society of Cardiology. J Am Soc Echocardiogr 18:1440-1463,2005
2)仲宗根出:Mモード法・Bモード法による計測 その他の計測.心エコー 9:46-51,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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