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Laboratory Practice 〈採血・管理〉
採血室における血管迷走神経反射への対応
著者: 児玉貴光1 入江仁2 藤原正三3 塩崎麻衣子4
所属機関: 1 2京都府立医科大学総合医療・医学教育学 3聖マリアンナ医科大学救急医学 4聖マリアンナ医科大学病院臨床検査部
ページ範囲:P.488 - P.491
文献購入ページに移動臨床検査技師は診療の補助として採血を行うことを業とすることができ(「臨床検査技師等に関する法律」第二十条),その知識は国家試験で問われることが法律で定められている(同 第十一条).当初,臨床検査技師の行う採血は「一回あたりの採血量が20mL以内であることを原則とする」〔厚生労働省医務局長通達(医政医発第1416号)〕とされていたが,2008年1月17日の医政医発第0117001号によって今日では20mL以上の採血も可能という解釈がなされるようになった.
近年では多くの医療機関・施設において臨床検査技師による採血が行われており,医療現場において不可欠な役割を担っている.その一方で,採血業務に関連したリスクについて十分な解決策が提示されておらず,現場の混乱が残存したままの業務拡大となっていることがうかがわれる1).こうしたリスクに対して理解を深めておかなければ医療安全の達成は困難であるため,本稿では,採血時の代表的な合併症である血管迷走神経反射への対応策について解説する.
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