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文献詳細

雑誌文献

検査と技術41巻6号

2013年06月発行

文献概要

臨床医からの質問に答える

病理検査室で実施される遺伝子変異検索を教えてください

著者: 石田康生1 小山芳徳1

所属機関: 1帝京大学ちば総合医療センター病理部

ページ範囲:P.499 - P.501

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はじめに

 手術材料,生検組織など,日常の病理組織検査に提出される検体は,通常の組織鏡検にとどまらず,新たな項目が加味され最終診断に至る機会が増えている.代表的なものは免疫組織染色である.特定の標的となる蛋白を検出するため病理組織診断の精度は格段に高まった.一方,診断精度の向上はさらに新たな分野の要求を生み出している.ゲノム分野での分子生物学的手法の応用,例えば変異遺伝子の検出と診断治療への利用である.当初,対象は血液細胞あるいは新鮮な摘出組織などに限られていたが,ホルマリン固定された通常の病理組織標本を利用できるようになると,診断病理の領域に広く浸透してきた.

 病理組織標本を用いた検索には,病変を直視下で正確に切り出せることが大きな利点があり,今後,ますます応用範囲は拡大すると考えられる.しかし,それに伴い注意すべき問題も指摘されるようになっている.本稿では,日常的に行われる遺伝子変異の検索において留意すべき点を指摘する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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