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卵巣癌の多くは卵管原発か
著者: 清川貴子1 岩本雅美2
所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院病態病理学 2千葉大学大学院医学研究院診断病理
ページ範囲:P.502 - P.504
文献購入ページに移動悪性卵巣腫瘍のなかで最も頻度が高いのは漿液性腺癌である.漿液性腺癌は,卵巣,卵管,子宮内膜,腹膜のいずれにも発生しうるが,卵巣原発とされるものの頻度が高いとされてきた.ところが近年,形態に加えて分子病理学的手法を含めた研究から,これまで卵巣や腹膜原発の漿液性腺癌とされてきたもののなかには,卵管癌の卵巣や腹膜への播種・転移例が含まれている可能性が示唆されるようになった.
本稿では,卵巣高異型漿液性腺癌(high grade serous adenocarcinoma,HGSC)の発生に関する従来の考えと,卵管癌との関係に注目した最近の知見について述べる.
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