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文献概要
疾患と検査値の推移
卵巣癌
著者: 有本貴英1 矢野哲1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院女性外科
ページ範囲:P.578 - P.583
文献購入ページに移動卵巣癌は骨盤内臓器疾患であるため初期の段階では自覚症状が乏しいことが多く,約半数の症例がⅢ期以上の進行癌で発見される.進行癌では予後不良であり,わが国では女性性器悪性腫瘍のなかでも最も死亡数の多い疾患である.卵巣癌には表1に示す通りさまざまな組織型が含まれるが,90%は表層上皮性・間質性悪性腫瘍(以下,上皮性卵巣癌)であり,うち漿液性腺癌,粘液性腺癌,類内膜腺癌,明細胞腺癌の4種類で90%以上を占める1).
本稿では,上皮性卵巣癌を中心に,病態について概説するとともに,実際の卵巣癌症例における治療経過と検査値の変化について提示する.
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