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文献詳細

雑誌文献

検査と技術41巻8号

2013年08月発行

けんさ質問箱

検体の保存条件(常温,冷蔵,冷凍)ごとの温度設定について教えてください.

著者: 古田耕1 前川真人2

所属機関: 1国立がん研究センター中央病院臨床検査科 2浜松医科大学医学部附属病院臨床検査部

ページ範囲:P.676 - P.676

文献概要

Q 検体の保存条件(常温,冷蔵,冷凍)ごとの温度設定について教えてください.


A 検体の保存条件(常温,冷蔵,冷凍)ごとの温度設定に関する標準化はされていません.それぞれが保管可能な温度を設定して管理するしかないと考えます1)

 冷蔵は冷蔵庫の温度(実質的には4~8℃と考えます),冷凍は-10~-20℃,またはディープフリーズとして-70℃前後です.冷凍保存の場合に問題なのは,霜取り機能のために温度が変動するタイプであり,これは周期的に温度が変動するため好ましくありません.凍結した検体は融解しないと測定できませんので,融解方法としては,室温でゆっくり,または37℃の恒温槽(water bath)で融解し,分析前にはしっかりと混合すべきです2)

参考文献

1)日本臨床検査医学会標準化委員会:Q&A(検体保存条件の設定温度について─2013年3月12日).(http://www.jslm.org/committees/standard/index.html)
2)Kaplan LA, Pesce AJ (eds) : Clinical Chemistry : Theory, Analysis, Correlation, 5th ed. Mosby, St. Louis, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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