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腺腫様結節
著者: 廣川満良1 鈴木彩菜2 美濃寛子2
所属機関: 1隈病院病理診断科 2隈病院臨床検査科
ページ範囲:P.687 - P.687
文献購入ページに移動40歳代,男性.2年前に職場健診で甲状腺結節を指摘され,細胞診で良性とされたため,経過観察中であった.今回の健診で甲状腺の結節が大きくなっており,来院した.甲状腺機能検査では,FT4 1.14ng/dL(0.7~1.6ng/dL),FT3 3.30pg/mL(1.7~3.7pg/mL),TSH 1.347μIU/mL(0.3~5.0μIU/mL),サイログロブリン32.4ng/mL(0~35ng/mL)であった.
超音波検査では,甲状腺の右葉をほぼ占める57×25×41mmの結節がみられた.内部の上極側には無エコー域が,下極側には等エコー域(充実部)がみられた.ドプラ法では,結節辺縁部とその周囲に血流シグナルがわずかに観察された.
細胞診にて粘稠な血性コロイド約51mLを排液し,良性囊胞と診断された.囊胞が大きく,気管圧排があることから,右葉切除が行われた.
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