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検査と技術41巻8号

2013年08月発行

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トピックス

ヒトヘルペスウイルス8型(HHV-8)と悪性リンパ腫

著者: 小島勝1

所属機関: 1獨協医科大学形態病理

ページ範囲:P.704 - P.706

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はじめに

 ヒトヘルペスウイルス8型(human herpesvirus 8, HHV-8)は地域によって感染率が異なり,アフリカ(30~50%),地中海地域(10%)程度に比べ,わが国では健常者の1%程度と低い1).さらに,後天性免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus, HIV)感染症の頻度が低いこともあり,HHV-8関連悪性リンパ腫の頻度はごく低いと考えられる.

 本稿では,HHV-8関連Castleman病に発生する大細胞型B細胞リンパ腫〔large B-cell lymphoma arising in HHV-8-associated MCD(multicentric Castleman disease)〕2,3)と原発性滲出液リンパ腫(primary effusion lymphoma, PEL)について述べる2,4,5)

参考文献

1)片野晴隆:ヒトヘルペスウイルス8(HHV-8)の感染病理学的研究.ウイルス53:95-102,2003
2)中峯寛和:その他のびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫.吉野正,中峯寛和,岡本昌隆,他(編):悪性リンパ腫,臨床と病理─WHO分類(第4版)に基づいて.先端医学社,pp234-243,2009
3)小島勝:HHV-8関連キャッスルマン病に発生する大細胞型B細胞リンパ腫.直江知樹,朝長万左男,中村栄男,他(編):WHO血液腫瘍分類─WHO分類2008をうまく活用するために.医薬ジャーナル社,pp411-414,2010
4)細根勝,前田昭太郎,内藤善哉:原発性体腔液リンパ腫.直江知樹,朝長万左男,中村栄男,他(編):WHO血液腫瘍分類─WHO分類2008をうまく活用するために.医薬ジャーナル社,pp415-419,2010
5)相川映美子,河原明彦,大久保文彦,他:Primary effusion lymphoma 6例の細胞学的検討.日臨細胞会誌 47:275-281,2008
6)Frizzera G : Atypical lymphoproliferative disorders. In : Knowles DM (ed) : Neoplastic hematopathology. 2nd ed. Lippincott Williams & Wilkins, Baltimore pp569-622, 2000
7)Suda T, Katano H, Delsol G, et al : HHV-8 infection status of AIDS-unrelated and AIDS-associated multicentric Castleman's disease. Pathol Int 51:671-679,2001
8)市村浩一,田中健大,吉野正:follicular patternを呈する疾患 Castleman病(孤立性,ならびに多中心性).病理と臨 25:151-156,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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