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文献詳細

雑誌文献

検査と技術41巻9号

2013年09月発行

文献概要

病気のはなし

ファブリ病

著者: 湯澤由紀夫1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部腎内科

ページ範囲:P.720 - P.725

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サマリー

ファブリ(Fabry)病は多彩な臨床症状を呈し,多臓器にわたって症状が認められるため,詳細な病歴・家族歴・症状の聴取が必要である.α-ガラクトシダーゼの活性測定が診断上重要であるが,ヘテロ接合体の女性の場合は,遺伝子診断か家族歴により診断される.予後を左右するのは腎不全や心不全,脳血管障害である.近年,酵素補充療法(enzyme replacement therapy,ERT)による原因治療が可能となり,予後の改善に貢献している.ERTの治療目標は,症状の軽減と臓器障害の進行予防にあるが,すでにその効果は確認されている.

参考文献

1)Brady RO, Gal AE, Bradley RM, et al : Enzymatic defect in Fabry's disease. Ceramidetrihexosidase deficiency. N Engl J Med 276:1163-1167,1967
2)衛藤義勝:臨床症状 総論.衞藤義勝(責任編集),井田博幸,遠藤文夫,大橋十也,他(編):ファブリー病UpDate.診断と治療社,pp62-65,2012
3)今井圓裕(編著):腎臓内科レジデントマニュアル,改訂第6版.診断と治療社,2012
4)兎川忠靖:酵素診断・生化学診断.衞藤義勝(責任編集),井田博幸,遠藤文夫,大橋十也,他(編):ファブリー病UpDate.診断と治療社,pp130-135,2012
5)Terryn W, Cochat P, Froissart R, et al : Fabry nephropathy : indications for screening and guidance for diagnosis and treatment by the European Renal Best Practice. Nephrol Dial Transplant 28:505-517,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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