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オピニオン
カルバペネム耐性腸内細菌科(CRE)の世界的増加と細菌検査の重要性
著者: 荒川宜親1
所属機関: 1名古屋大学大学院医学系研究科分子病原細菌学/耐性菌制御学
ページ範囲:P.750 - P.751
文献概要
このような事態に直面した米国CDC(Centers for Disease Control and Prevention)は2013年3月にカルバペネム耐性腸内細菌科(Carbapenem Resistant Enterobacteriaceae,CRE)に関する警告を発し,CNN(Cable News Network)など米国の主要なメディアはその内容を大きく報道した.全米で広がっているCREは主にKPC(Klebsiella pneumoniae carbapenemase)型カルバペネマーゼを産生する肺炎桿菌であり,血流感染症の患者では50%程度が死亡するというデータもあるため,これ以上CREを増やさないために,感染制御の重要性とその具体的な方策がCDCから提示されている.
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