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文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻1号

2014年01月発行

文献概要

技術講座 病理

細胞診検体を応用した遺伝子検査

著者: 尾関順子1 柴田典子1 植田菜々絵1 谷田部恭2

所属機関: 1愛知県がんセンター中央病院臨床検査部遺伝子病理検査科 2愛知県がんセンター遺伝子病理診断部

ページ範囲:P.33 - P.40

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Point

● 分子標的治療薬の進歩に伴って,多種の遺伝子検査が一般的な業務になりつつある.そのため,細胞診の検体処理を行う際には,以後の検査の展開を想定して,RT-PCR法や免疫組織化学(immunohistochemistry,IHC)法,蛍光in situハイブリダイゼーション(fluorescence in situ hybridization,FISH)法などにも対応できるように準備を整えておくことが重要である.

● 細胞診検体や捺印標本は核酸保存性に優れており,RT-PCR(reverse transcription polymerase chain reaction)法(RNA)やPCR法(DNA)検査に応用できる.

● セルブロックはIHC法やFISH法に対応することが可能であり,多角的な診断に有用である.

参考文献

1)坂元吾偉,長村義之,笹野公伸,他:HER2検査ガイド 第三版.トラスツズマブ病理部会,2009
2)落合淳志,味岡洋一,長村義之,他:HER2検査ガイド 胃癌編.胃癌トラスツズマブ病理部会,2011
3)柴田典子,野中綾子,谷田部恭:ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)標本から抽出したRNAを用いたKRAS遺伝子変異検査法の検討.日染色体遺伝子検会誌 30:18-25,2012
4)日本肺癌学会:肺癌診療ガイドライン,2005年版.(http://www.haigan.gr.jp/modules/guideline)
5)佐野順司,海老沢尚子,斉藤みち子,他:アルギン酸ナトリウムを用いたセルブロック法 日臨細会誌 43:534,2004
6)柴田典子,所嘉朗,石田廣次,他:生検検体,胸水,リンパ節穿刺液等微量検体からのRNA抽出の検討.医学検査 57:968-974,2008
7)原和生,山雄健次,肱岡範,他:EUS-FNA穿刺材料の取り扱い.消内視鏡 23:1321-1326,2011
8)光冨徹哉,谷田部恭,秋田弘俊,他:肺癌患者におけるALK遺伝子検査の手引き.日本肺癌学会バイオマーカー委員会,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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