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文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻1号

2014年01月発行

文献概要

臨床医からの質問に答える

B型肝炎ワクチンの抗体獲得率と,抗体が獲得できない者への対応を教えてください

著者: 八橋弘1 長岡進矢1

所属機関: 1国立病院機構長崎医療センター臨床研究センター

ページ範囲:P.60 - P.63

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はじめに

 B型肝炎(hepatitis B,HB)ワクチンは1985年11月にわが国で市販され,1986年1月に公費負担で「B型肝炎母子感染防止対策」が開始された.1987年7月に,三重大学医学部小児科病棟勤務の医師2名が針刺し事故によるB型劇症肝炎で死亡したことからHB対策に関する関心は高まり,1988年2月に,国立病院職員を中心とする医療従事者に対して公費でHBワクチンを接種する予防対策が開始された.HBワクチンを用いた感染予防対策は28年以上の歴史があり,特に母子感染対策では劇的な感染予防効果があったことが確認されている.

 本稿ではHBワクチンについて概説するとともに,HBワクチンの抗体獲得率と抗体が獲得できない者への対応について紹介する.

参考文献

1)八橋弘,矢野右人:肝炎と肝障害HBワクチン.綜合臨 39:1868-1874,1990
2)矢野右人:遺伝子組換え酵母由来B型肝炎ワクチン第Ⅲ相臨床試験成績.基礎と臨 21:2681-2690,1987
3)Zanetti AR, Mariano A, Romanò L, et al : Long-term immunogenicity of hepatitis B vaccination and policy for booster : an Italian multicentre study. Lancet 366:1379-1384,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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