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文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻1号

2014年01月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈免疫・生化学〉

イムノクロマトグラフィ法による抗原検出法

著者: 舩渡忠男1 竹田真由2

所属機関: 1東北福祉大学健康科学部医療経営管理学科 2天理医療大学医療学部臨床検査学科

ページ範囲:P.71 - P.75

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はじめに

 イムノクロマトグラフィ法(以下,イムノクロマト法)は,セルロース膜などの膜(メンブレン)上を被検体(サンプル)が試薬を溶解しながらゆっくりと流れる毛細管現象を応用した免疫測定法である.イムノクロマト法を用いた検査は,測定したい特定の抗原のみと結合する抗体を試薬として,血液や尿などに含まれる抗原を検出して診断する.妊娠診断をはじめ,感染症診断などにおいて多くの項目に応用され,特別な測定装置を用いなくても,数分程度の短時間で,誰でもいつでも,目視で簡便に診断できる.最近では,イムノクロマト法は診察室や病棟でのPOCT(point-of-care-testing)として,緊急検査あるいは自己検査などに利用され,適切な診療に有用な簡易検査として注目されている.

 本稿では,イムノクロマト法による抗原検出法の長所と短所,使用する際の注意点について解説する.

参考文献

1)ラジオメーター株式会社:ラジオメーター.(http://www.acute-care.jp/learning/course/immunoassay/ria/ic.html)
2)原哲郎,前田正彦:道具を知り,動きを知る イムノクロマト法の原理と応用.臨検 54:79-83,2010
3)日本臨床検査自動化学会POC推進委員会:POCTガイドライン第3版.日臨検自動化会誌 38:3-116(Suppl 1),2013
4)〆谷直人,松尾収二(監修):臨床病理レビュー 特集第138号 POC・OTC検査の広がり.宇宙堂八木書店,2007
5)特集 イムノクロマト総ざらい~POCT構築の原点回帰~.医療と検機器・試薬 35:449-482,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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