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文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻10号

2014年09月発行

増刊号 超音波×病理 対比アトラス

2章 乳腺

7 腺筋上皮腫―50歳代女性

著者: 森谷卓也1 平川久2 中島一毅3

所属機関: 1川崎医科大学病理学2 2東北公済病院外科 3川崎医科大学総合外科学

ページ範囲:P.946 - P.948

文献概要

症例の概要

 50歳代,女性.4年前に乳房のしこりを摘出され,乳管内乳頭腫と診断されていたが,最近腫瘤の再発を認めた.再度摘出が行われて,同様の診断であったが腫瘍の残存が疑われて再検査のため紹介受診となった.マンモグラフィでは左乳房に境界が明瞭な高濃度腫瘤がみられ,癌が疑われた→図1.超音波検査では,比較的境界平滑な分葉形の腫瘤像で,内部エコーは低エコーの部分が主であるが,等~高~無エコーの部が混在し,後方エコーは不変もしくはやや増強していた.前方境界線の断裂も疑われ,悪性を否定しえない像であった→図2,3.穿刺吸引細胞診では,一部に上皮のほつれがあり良悪性鑑別困難と判定され→図4,診断確定目的で摘出生検が施行された.病変は充実性の多結節性腫瘤→図5,6で,組織学的には腺上皮と筋上皮の2種類の細胞増生からなり,最終的に再発性の腺筋上皮腫(adenomyoepithelioma)→図7と診断された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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