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増刊号 超音波×病理 対比アトラス 2章 乳腺
9 乳頭腺管癌―30歳代女性
著者: 森谷卓也1 鹿股直樹1 中島一毅2
所属機関: 1川崎医科大学病理学2 2川崎医科大学総合外科学
ページ範囲:P.952 - P.954
文献購入ページに移動30歳代,女性.検診で乳腺腫瘤を指摘されて精査が行われた.C領域に5mmの腫瘤を触れ,超音波検査では後方エコーの増強を伴う低エコー腫瘤があり,前方境界線の断裂も伴っておりカテゴリー4と判定された→図1,2.MRIでは,造影早期相より造影されwash outされる腫瘤で,内部の染色性がまだら状であり,硬癌が疑われた→図3.穿刺吸引細胞診→図4でも悪性の可能性が最も考えられたため,確定診断を兼ねて乳房部分切除術が行われた.肉眼的には灰黄白色・充実性の境界不明瞭な腫瘤→図5で,脂肪組織に浸潤を伴う浸潤性の癌であった→図6.腺管を形成する浸潤癌成分が主体で→図7,乳頭腺管癌(浸潤径6mm),グレード1,エストロゲン受容体陽性,HER2陰性と診断された.
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